Interview 福嶋プロへのインタビュー
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スペシャルトーク
今回のスペシャルトークのゲストは、一度はプロへの道を絶たれた後、会社勤めをしながら挑戦を続け、61年ぶりとなる編入試験を経てプロ棋士となった瀬川晶司さん。ゴルフと将棋の意外な共通点など、話題が盛りだくさんです。
ゴルフも将棋も心理戦がものを言う!?
福嶋晃子&瀬川晶司
福嶋晃子
福嶋: テレビで将棋を見ていて、ずっと疑問に思っていたことがあります。対局のとき、棋士は何手先まで考え、読んでいるんでしょうか。
瀬川晶司
瀬川: 自分がここに打ったら相手はどう出るか。その先、その先といろんな可能性を検討していきますが、だいたい7~10手先だと思います。
福嶋晃子
福嶋: だから時間がかかるんですね。テレビには、じっと考えている姿しか映されていないから、どれだけ考えるんだろう。相手が考えているときはどうするんだろう。ご飯はどうするのかなとか、余計な心配もしてしまいます。
瀬川晶司
瀬川: 相手が考えているときは、館内を散歩していてもいいし、ずっと向かい合って座っているわけではないですよ。それに、ご飯の時間もちゃんとありますからご心配なく(笑)。トータルの持ち時間が決められていますから、無制限に考えるわけではありません。対局の序盤から中盤にかけて時間を使いすぎると、終盤の勝負どころで時間を使えなくなってしまうこともあるから、時間配分も意識しますね。序盤にあえて、相手を考え込ませるような手を打つこともあります。
福嶋晃子
福嶋: やはり「かけ引き」もあるんですね。それはゴルフも同じ。
瀬川晶司
瀬川: 将棋の場合、どういう手を選択するかで相手の心理を読んでいきますが、ゴルフの場合はどうなんでしょう。
福嶋晃子
福嶋: どのクラブを選択するか、どういう攻め方をするかではないんです。私の飛距離も、得意なパターンも相手はもう知っていますから、そこはあまり考えず、その場に合わせたベストの選択をするしかない。心理戦はショットとショットの間ですね。声のかけ方やタイミングだったり、歩き方だったり、自分のペースに引き込むためのかけ引きがあります。
瀬川晶司
瀬川: 歩き方、ですか?
福嶋晃子
福嶋: ペースを早くしたり遅くしたり。前を歩いたり横を歩いたり後を歩いたり。ちょっとしたことなんですけど、いろいろ考えていますよ。こういうかけ引き、私はけっこう得意なほうだと思います。人によってやり方は違いますが、いちばんわかりやすいのは声をかけること。明らかにこっちのペースを乱すことを狙って声をかけてくる人もいて、そういう場合はキャディさんに間に入ってもらうとか、対策を立てておきます。
瀬川晶司
瀬川: 予想以上にメンタル的な要素が強いスポーツなんですね。でも、それだけ相手の心理をゆさぶる術に長けているなら、福嶋さんは将棋をやっても間違いなく強いでしょう。
福嶋晃子
福嶋: そんなに何手も先は読めないですよ、私には(笑)。でも、ゴルフと将棋に共通するのは、ベストのショットや最善の一手を打つのと同じくらい、心理的に優位に立てるかどうかがありそうですね。つまり、自分に流れを呼び込めるかどうか。自分に流れがあれば、自然にショットは冴えるしパットラインも読める。勝負を左右するポイントも見逃さないで、そこに最高の集中力を発揮できる。こういうときは成績もついてきます。
瀬川晶司
瀬川: 同感です。将棋は一手一手の積み重ねで、自分の得意なパターンに持ち込めるかが大切で、流れを見失わなければ、勝負を決める一手のチャンスをものにできる。かけ引きを含めて、福嶋さんのお話はとても参考になります。もう一つ、プロの先輩としてうかがいたいのですが、調子が悪いときはどうしても選択を悩みがちになります。そんなときはどうされているのでしょう。
福嶋晃子
福嶋: 私はもともと決断が早いから、あまり時間をかけないほうなんです。セカンドショットやパットにしても、私はパッと構えてサッと打つ。歩きながら考えているから、ボールの地点で悩むことはあまりありませんね。早すぎて、「ちゃんと考えてるのか」っていわれることもあるくらい(笑)。
瀬川晶司
瀬川: 歩きながら考えて、決断している。だから早い、と。それは買い物やレストランでの食事など、日常生活全般でも同じですか?
福嶋晃子
福嶋: いえ、これがどうしようもないくらい遅い(笑)。悩みまくって、まわりの人をあきれさせているかも。早いのはゴルフだけです。
福嶋晃子&瀬川晶司
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